information
- 所在地
- 京都市左京区
- 用途
- 住宅兼オフィス
- 構造
- 木造1階部分
- 床面積
- 87.73㎡
- 施工
- LOOWE
- 完成年
- 2019.07.17.
- 写真
- 長谷川健太(2,CHAB DESIGN)
background
築30年の住宅を改装しワークスペースを兼ねた居住スペースとする計画。
施主である夫婦と誕生間近の赤ちゃん、施主の母、祖母の4世代が暮らす場所となる。
施主の要望は以下の3つ
・ひとつの空間に4世代が無理なく住むこと
→現代的な土間のあり方を再解釈(キッチンを中心に)
・これからの時代の暮らすと働くの在り方を模索すること
→ワークスペース(オフィス・レセプションスペース)の再提案
・仕事を通じた仲間に拓けた場の在り方を追求すること
→縁側と借景の再構築
これらの要望に応えるよう設計がスタートした。
design
まず土間とは内(暮らし)と外(働き)が緩やかに繋がった場所と考え、そのために空間にいるもの、いらないものを整理することにした。
かつて、たたきの土間だったという既存のダイニングキッチンは視線の抜けが少なく内へ閉じた空間であった。そこでまずいらない壁を抜き開放的なワンルームの空間にした。
そして自然光が差し込む既存天窓の下にアイランドキッチンを配置しキッチンに立つと全ての方向が見渡せるようにした。
ワンルーム空間の玄関側にはデスクワーク、家族や仲間との団欒のためのテーブルを配置し、庭の景色を切り取る大きな窓を開けた。
玄関から仏間へと繋がる途中にあるレセプションルームは、引き戸を閉めれば客人を招く場所としてプライバシーの確保ができ、開放すればキッチンまで視線が抜ける一体的なスペースにもなる。
可動式のソファと簡単に組み立てできるテーブルを置き、使い方に幅をもたせられるようにした。
また別の建物として母屋の隣に建つ倉庫は夫婦のための寝室とした。そのため母屋と倉庫を行き来するための渡り廊下のような空間ができる。
そこが夫婦にとって内外を繋げるエントランスとなり、暮らしと働きを切り替えるクッション的なスペースとなった。
窓からは庭の景色を切り取ると共に、籠もりがちなオフィスに風の流れを取り込みたいと考えた。
そのため網戸を使う時間が楽しくなるよう縦糸を青、横糸を黄色とした生地を用い、眺める角度によって景色に変化を与えるようにした。
4世代が活き活きと生活する風通しの良い空間となるよう計画した。